この人のいいところもだめなところも私だけがわかってあげられるなんて自己満足を心に掲げ、この人になら私の全てをさらけだせると信じて疑わなかった。そんな人とお別れした余韻もそのままに、連絡はとってないけどスマホのゲームでは繋がっているので、忘れた頃に送られてくるハートで一瞬心がえぐられる。でも負けちゃいけない。あんな思いは二度としたくない。街を歩くたびについその姿を探してしまうのは、会いたいからじゃない。ただ、ひたすら怖れている。あの死ぬほどバカな自分が甦らないように、前を向いて歩いていけるように。
今年も暑い暑い夏がやって来た。